変形性関節症


グルコミンサンとは

グルコミンサンはブドウ糖 (グルコース)とアミノ酸(グルタミン)が結合し
生成される天然のアミノ糖類の一種です。
グルコミンサンは、主に、軟骨 や 靭帯・腱、爪、皮膚などを構成する成分として
体内に存在しています。
グルコミンサンはもともと体内でも合成される成分ですが、加齢とともにだんだんと
合成力は減少していきます。

グルコミンサンを含む食品

・蟹(カニ)、海老(エビ)などの甲殻類
 (外殻を形成するキチン質という成分に特に多く含まれています)

・フカヒレ、アンコウ、魚の頭や眼球

・山芋(ヤマイモ)
 (ネバネバしている部分である『 ムコ多糖類 』 という成分に多く含まれていると
 いわれています。)

しかし、食品には微量にしか含まれておらず、十分な量のグルコサミンを摂取する
ことができないと言われています。

グルコミンサンの効果

関節部分の新陳代謝
 グルコミンサンは細胞どうしを結び付けるという結合組織としての働きが
 あります。
 その中でも特に、膝(ひざ)や肘(ひじ)など、関節部分の細胞の新陳代謝に
 効果を発揮します。

軟骨の再生・保護
 グルコミンサンは、軟骨で最も重要な成分である「プロテオグリカン」の主要
 成分で、新たな生成を促進します。

血流の改善
 グルコサミンには、血液中の血小板の凝集作用を抑制する効果があると
 言われていて、血液をサラサラにして、血流を改善します。

ハリのある美肌作り
 グルコサミンは、肌に大切な保水性や弾力性を持っています。
 ですから、コラーゲンやヒアルロン酸とともに美肌作りに効果を発揮します。

変形性関節症などの関節炎の症状の予防や改善
 グルコサミンが減少していくと、関節と関節をつなぐ軟骨がだんだんとすり減って
 いき、それが原因となって関節炎などを引き起こすといわれています。
 ですからグルコサミンを摂取することにより、変形性関節症などの関節炎の症状に
 効果を発揮します。
 グルコミンサンについては、ヨーロッパや日本で数多くの臨床試験が行われて
 おり、関節炎や変形性関節症の痛みなどを軽減し、関節の可動性を改善するなどの
 効果が確認されているようです。

この他、関節に関するスポーツ障害にも効果があると言われています。

グルコミンサンの効果的な摂取方法と注意点

グルコミンサンを摂取する際は、ヒアルロン酸やコンドロイチンと一緒に摂取すると
効果的です。
その他、グルコミンサンとワルファリンとを併用すると、グルコサミンが
ファルファリンの効果を増強する可能性があると言われています。
一般的にグルコサミンの1日の摂取量の目安は、1000mg 〜 1500mgとされて
います。
(現在、1日当たりの摂取目安量は、厚生労働省では設定されていません。)

グルコミンサンの摂取時の注意点
グルコミンサンは糖の1種ですので、糖尿病を患われている方は血糖値の変化に
注意が必要です。
また、若い人がグルコミンサンを長期にわたって摂取すると、体が本来持つ自然な
軟骨再生力を弱める可能性があると言われています。

グルコミンサンの副作用

もともと体内でも合成される栄養素であるため、特に問題となる副作用などは
現時点では報告されていないようで、安全性は高いと言われています。
しかし、市販されている健康食品やサプリメントのグルコサミンは、蟹(カニ)や
海老(エビ)の殻などから取り出したキチン質という成分を原料にした製品が
多いため、甲殻類に対するアレルギーがある方は、グルコサミンの健康食品や
サプリメントの原料をきちんと確認するなどの注意が必要になります。
ごくまれにグルコサミンの過剰摂取により、「胸焼け」や「胃痛」、「吐き気」、
「消化不良」などの胃に関する不快症状が感じられるという報告もあるようです。
そのため、グルコサミンを摂取する際は、過剰摂取にならないように健康食品や
サプリメントなどのラベルや表示などをよく確認した方がよいでしょう。
その他、塩酸グルコサミンの経口摂取の副作用として、軽い胃腸症状が報告されて
います。